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2 脊髄‣ 神経解剖学の基礎

2024-07-04 17:15| 来源: 网络整理| 查看: 265

2.1 脊髄の支持構造

脊椎動物であるヒトは、 その名の通り脊椎 spineを持っている(Figure 7)。 脊椎とは、いわゆる背骨のことだ。 より厳密な表現を取るならば、 脊椎は多数の椎骨 vertebra (脊椎骨)の連なりによって構成された骨格構造であり、 体軸方向に長く連なったその形状から 脊柱 vertebral columnとも呼ばれる。 そしてその内部に、骨に守られるかたちで納められた神経組織が 脊髄 spinal cordである。

Figure  7: 脊椎 Figure  8: 椎骨

個々の椎骨はFigure 8のような独特の形状をもっている。 椎骨前部の芯の詰まった楕円柱状の部分は椎体 vertebral bodyといい、 椎間板 intervertebral disk(椎間円板) を挟んでこの部分で隣接する上下の椎骨と連結する。 (ちょっと余談。 椎間板は英語ではdiskの名がつくが、 日本語の場合、 椎間板・椎間円板いずれにしても「盤」ではなく「板」の漢字を用いるほうが一般的である。 余談終わり。) 椎体から後方に伸び出したアーチ状の部分を 椎弓 vertebral archといい、 椎弓に囲まれたドーナツの穴にあたる部分は 椎孔 vertebral foramenという。 椎骨を椎体の部分で上下に重ねていくと、 椎孔も上下に並ぶため、 アーチの連なりによってつくられたトンネル状の細長い空間ができる。 これを脊柱管 vertebral canalという。 この脊柱管のなかに保護されるかたちで、 脊髄がおさめられているわけだ。 ただし椎弓部の厚みは椎体部よりも細いから、 いくら上下に連続しても完全に閉じたトンネルにはならず、 脊柱管にはたくさんのすき間が生じることになる。 椎弓の根元部分で上下の椎骨のあいだにできた脊柱管側面のすき間を 椎間孔 intervertebral foramenという。 脊髄と末梢器官をつなぐ脊髄神経は、 この椎間孔を通って脊柱管内へと出入りしている(Figure 9)。 ちなみに椎孔と椎間孔は字面上似ているが、 椎孔が椎骨の中心にあいた脊髄が通る穴であるのに対し、 椎間孔は椎骨同士のあいだにできた脊髄神経が通る穴である。 両者はまったく異なる解剖構造を指す用語なので注意してほしい。

Figure  9: 椎間孔

脊柱管の内壁と脊髄とのあいだには、 さらに脊髄髄膜 spinal meninxという3枚の膜構造があり、 脊髄を保護している。 髄膜は神経系を包む膜構造の総称であり、 その脊髄部分なので脊髄髄膜となる。 脊髄髄膜は外から順に 硬膜 dura mater・ クモ膜 arachnoid(arachnoid mater)・ 軟膜 pia materで構成されている(Figure 10)。

Figure  10: 脊髄の支持構造

硬膜は3枚の髄膜のうちもっとも外にあり、 その外部には骨が接している ただし脊髄において、 硬膜は骨と直接癒合しているわけではなく、 脊柱管の骨壁と硬膜の間にはすき間がある。 これを硬膜上腔 epidural space (硬膜外腔 extradural space)という。 硬膜上腔には結合繊維や脂肪組織がつまっている。 この「詰め物」がしてあるおかげで、 脊髄は脊柱管内でガタつくことなく、 水平方向に対して安定な位置を保つことができる。 また硬膜は頭蓋底(頭蓋骨と脊椎との付け根部分)や仙骨(骨盤部分の脊椎) などの決まった部位で局所的に骨と癒着しており、 これにより脊髄が弦のように上下に張られ、 長軸方向の安定が得られる。

硬膜の内層には、クモ膜がある。 硬膜とクモ膜のあいだには、おおきなすき間は存在せず、 両者は直に接した状態にある。 一方でクモ膜とその内層の軟膜との間には、 クモ膜下腔 subarachnoid spaceと呼ばれる空間が存在する (Figure 10)。 クモ膜下腔は脳脊髄液 cerebrospinal fluid という液体で満たされている。 脳脊髄液は衝撃を吸収するだけでなく、 ガス・栄養素・老廃物などを溶かして代謝する生理学的機能も担っている。 脳脊髄液の代謝については後述する。

クモ膜のさらに下の軟膜は、3枚の髄膜の一番内層にあたり、 神経組織と直に接している。 クモ膜下腔をはさんで神経組織から少し「浮いた」状態にあるクモ膜や、 それを外から包んで物理的な強度を与える厚い硬膜と違い、 薄く柔らかい軟膜は神経組織にぴったり張りつき、 脊髄表面全体を覆っている。 軟膜は、 脊髄に分布する血管の表面を同じく包みこむことで、 神経細胞と血管が直に接しないようにしている。 これは血液が直接ニューロンに接触すると、 血中に含まれる化学物質が神経系のはたらきに影響してしまうためである。



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