t分布の性質および正規分布との関係 | 您所在的位置:网站首页 › t分布49 › t分布の性質および正規分布との関係 |
確率密度関数が、 $f_n(x)=\dfrac{\Gamma(\frac{n+1}{2})}{\sqrt{n\pi}\Gamma(\frac{n}{2})}\left(1+\dfrac{x^2}{n}\right)^{-\frac{n+1}{2}}$ で表される確率分布を、自由度 $n$ の $t$ 分布と言います。 目次 密度関数を理解する密度関数は複雑な形をしているように見えますが、$\dfrac{\Gamma(\frac{n+1}{2})}{\sqrt{n\pi}\Gamma(\frac{n}{2})}$ の部分はただの正規化定数です。$x$ によらないので、重要ではない部分です。つまり、$t$ 分布の密度関数は二次式のマイナス乗(を定数倍したもの)と考えることができます。 また、$\Gamma(n)$ はガンマ関数と呼ばれる関数です。$n$ が正の整数のとき、$\Gamma(n)=(n-1)!$ になります。 基本的な性質・$f_n(x)$ は偶関数です。つまり、$t$ 分布は、左右対称な分布になります。よって、$t$ 分布の期待値は(存在すれば)$0$ になることも分かります。ただし、期待値が存在するのは $n > 1$ の場合であることが知られています。 ・正規分布よりすそが重いです。$x$ の値が大きくなっても、確率の減衰は正規分布ほど急激ではありません。 ・$n> 2$ のとき、自由度 $n$ の $t$ 分布の分散は $\dfrac{n}{n-2}$ になることが知られています。計算は大変なので省略します。 t分布の重要性$X_1,\dots,X_n$ が、互いに独立に、平均 $\mu$、分散 $\sigma^2$ の正規分布に従うとします。このとき、 $\dfrac{\overline{X_n}-\mu}{\sqrt{\frac{s_n^2}{n}}}$ は自由度 $n-1$ の $t$ 分布に従うことが知られています。 ただし、$\overline{X_n}$ は標本平均です: $\overline{X_n}=\dfrac{X_1+\cdots +X_n}{n}$ また、$s_n^2$ は不偏標本分散です: $s_n^2=\dfrac{1}{n-1}\displaystyle\sum_{k=1}^n(X_i-\overline{X}_n)^2$ この定理は(母集団が正規分布に従う場合で、母分散が未知の場合の)母平均の検定に応用されます。 極限を取ると正規分布$t$ 分布の自由度 $n$ をどんどん増やしていくと、正規分布に近づいていきます。これを確認してみましょう。 具体的には、$\displaystyle\lim_{n\to\infty}f_n(x)$ が、$Ce^{-\frac{x^2}{2}}$ という正規分布の密度関数と同じ形になることを確認します。$C_n=\dfrac{\Gamma(\frac{n+1}{2})}{\sqrt{n\pi}\Gamma(\frac{n}{2})}$ とおくと、 $f_n(x)=C_n\left(1+\dfrac{x^2}{n}\right)^{-\frac{n+1}{2}}\\ =C_n\left\{\left(1+\dfrac{x^2}{n}\right)^{\frac{n}{x^2}}\right\}^{-\frac{n+1}{2n}\cdot x^2}$ となります。ここで $n\to\infty$ とすると、 $\left(1+\dfrac{x^2}{n}\right)^{\frac{n}{x^2}}\to e$ となるので(→ネイピア数(自然対数の底)の意味と、重要である理由)、 $f_n(x)\to Ce^{-\frac{x^2}{2}}$ となります。 (ただし、$C_n$ が収束することは認めてしまい、その極限値を $C$ と置きました) 次回は 平均と分散を逐次的に計算するアルゴリズム を解説します。 |
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