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この記事では、「微分方程式」についてわかりやすく解説していきます。 一般解・特殊解の意味や、微分方程式の解き方(変数分離など)を説明していくので、ぜひマスターしてくださいね!
目次 微分方程式とは?微分方程式の一般解と特殊解微分方程式の使い道高校で習う「直接積分形」と「変数分離形」直接積分形の微分方程式の解き方例題「\(\displaystyle \frac{dy}{dx} = 3x + 1\)」変数分離形の微分方程式の解き方例題「\(\displaystyle \frac{dy}{dx} = 3x^2 y\)」変数分離形に落とし込めるパターン微分方程式の計算問題計算問題①「\(\displaystyle \frac{dy}{dx} = \frac{5}{x}\)」計算問題②「\(\displaystyle \frac{dy}{dx} = y\)」計算問題③「\(\displaystyle \frac{dy}{dx} = \frac{1 − x − y}{x + y}\)」【補足】微分方程式の分類分類① 階数分類② 線形性分類③ 常微分・偏微分さまざまな微分方程式の例 微分方程式とは?微分方程式とは、ある関数とその導関数を含む方程式のことです。 例えば、\(x\) の関数 \(y\) とその導関数 \(\displaystyle \frac{dy}{dx}\)(\(y’\))を含んだ式は微分方程式といえます。 この方程式を満たす「関数 \(y\)」がこの方程式の解であり、これを求めることを「微分方程式を解く」といいます。 微分方程式の一般解と特殊解 微分方程式の解には、「一般解」と「特殊解」の \(2\) 種類があります。 一般解任意定数を含む解。微分方程式のすべての解を表す。 特殊解一般解のうち、初期条件(※)を満たす特定の解。微分方程式の解の \(1\) つ。※ ある \(x\) における \(y\) の値。任意定数を特定できる条件。微分方程式には導関数が含まれますから、解を求めるには積分が必要であり、解は無数に存在します(不定積分)。 そのため、すべての解を総称して「一般解」と呼び、任意定数(\(C\) とおくことが多い)を使用して表現します。 一方、\(1\) つ \(1\) つの解である「特殊解」は、初期条件さえわかれば具体的に求められます。 補足一階微分方程式の初期条件は、「\(\color{red}{y(a) = b}\)」と表すことが多いです。 「\(x = a\) のとき \(y = b\)」であることを意味しています。 微分方程式の使い道 微分方程式は、多くの物理現象を解き明かすのに利用されます(自由落下・振動・流動など)。 また、エンジニアリング(工学)の分野でも非常に便利なツールです(材料の強度分析、機械の制御など)。 物理学や工学に興味のある人は、ぜひ理解しておきたいですね! 高校で習う「直接積分形」と「変数分離形」 高校では、一階常微分方程式(例:一変数関数 \(y = f(x)\) とその一次導関数 \(\displaystyle \frac{dy}{dx}\) を含む微分方程式)の問題がほとんどです(→ 【補足】微分方程式の分類)。 一階常微分方程式のうち、最も代表的なパターンは次の \(2\) つです。 直接積分形両辺を積分するだけで解ける微分方程式 \(\displaystyle \frac{dy}{dx} = f(x)\) 変数分離形\(\displaystyle f(y) \frac{dy}{dx} = g(x)\) のように、異なる変数を左辺と右辺に分離できる微分方程式それぞれの解き方を順番に解説していきます。 直接積分形の微分方程式の解き方 \(\displaystyle \frac{dy}{dx} = f(x)\) のように、導関数と \(x\) の式だけで表せる微分方程式を「直接積分形」といいます。 解き方は非常にシンプルで、両辺を \(x\) について積分するだけです。 直接積分形の解法[1] \(\displaystyle \frac{dy}{dx} = f(x)\) の形に変形する
[2] 両辺を \(x\) で積分する 両辺を \(x\) について積分すると、 \begin{align}\displaystyle \int \frac{dy}{dx} \ dx = \int f(x) \ dx\end{align} \(\displaystyle \frac{dy}{dx} \ dx\) は分数のように約分でき、 \begin{align}\displaystyle \int dy = \int f(x) \ dx\end{align} \(f(x)\) の原始関数を \(F(x)\) とすると
\(y = F(x) + C\)(\(C\) は任意定数)…一般解
[3] 初期条件から \(C\) を決定し、特殊解を求める 初期条件の \(x\), \(y\) を一般解に代入し、\(C\) を決定 …特殊解 例題「\(\displaystyle \frac{dy}{dx} = 3x + 1\)」 次の例題を通して、直接積分形の微分方程式を解く手順を説明します。 例題\(\displaystyle \frac{dy}{dx} = 3x + 1\) の一般解を求め、初期条件 \(y(0) = 2\) を満たす特殊解を求めよ。 STEP.1dy/dx = f(x) の形に変形する まずは、左辺が \(y\) の導関数だけ、右辺が \(x\) の項と定数項だけになるように式を変形します。 例題はすでに \(\displaystyle \frac{dy}{dx} = f(x)\) の形になっていますね。 STEP.2両辺を x で積分する 両辺を \(x\) で積分して、一般解を求めます。 \(\displaystyle \frac{dy}{dx} = 3x + 1\) の両辺を \(x\) で積分すると \(\begin{align} y &= \int(3x + 1) \ dx \\ &= \frac{3}{2} x^2 + x + C \end{align}\) (\(C\) は任意定数)
よって、一般解は \(\color{red}{\displaystyle y = \frac{3}{2} x^2 + x + C}\) STEP.3初期条件から C を決定し、特殊解を求める 最後に、一般解に初期条件を代入して特殊解を求めます。
初期条件 \(y(0) = 2\) より \(2 = \displaystyle \frac{3}{2} \cdot 0^2 + 0 + C\) すなわち \(C = 2\)
よって、特殊解は \(\color{red}{\displaystyle y = \frac{3}{2} x^2 + x + 2}\) 完了 解答
\(\displaystyle \frac{dy}{dx} = 3x + 1\) の両辺を \(x\) で積分すると \(\begin{align} y &= \int(3x + 1) \ dx \\ &= \frac{3}{2} x^2 + x + C \end{align}\) (\(C\) は任意定数)
よって、一般解は \(\displaystyle y = \frac{3}{2} x^2 + x + C\)
初期条件 \(y(0) = 2\) より \(2 = \displaystyle \frac{3}{2} \cdot 0^2 + 0 + C\) すなわち \(C = 2\)
よって、特殊解は \(\displaystyle y = \frac{3}{2} x^2 + x + 2\)
答え: 一般解 \(\color{red}{\displaystyle y = \frac{3}{2} x^2 + x + C}\)(\(C\) は任意定数) 特殊解 \(\color{red}{\displaystyle y = \frac{3}{2} x^2 + x + 2}\)
変数分離形の微分方程式の解き方 \(\displaystyle f(y) \frac{dy}{dx} = g(x)\) のように、左辺を関数 \(y\) とその導関数 \(\displaystyle \frac{dy}{dx}\) の積(または商)に、右辺を \(x\) の式に分離できる微分方程式を「変数分離形」といいます。 変数分離形の微分方程式を解く手順は次のとおりです。 変数分離形の解法[1] \(\displaystyle f(y) \frac{dy}{dx} = g(x)\) の形に変形する (→ 変数分離形に落とし込めるパターンを参照)
[2] 両辺を \(x\) で積分する 両辺を \(x\) について積分すると、 \begin{align}\displaystyle \int \left\{ f(y) \frac{dy}{dx} \right\} dx = \int g(x) \ dx\end{align} \begin{align}\displaystyle \int f(y) \ dy = \int g(x) \ dx\end{align} \(f(y)\), \(g(x)\) の原始関数をそれぞれ \(F(y)\), \(G(x)\) とおくと
\(F(y) = G(x) + C\)(\(C\) は任意定数)…一般解
[3] 初期条件から \(C\) を決定し、特殊解を求める 初期条件の \(x\), \(y\) の値を一般解に代入し、\(C\) を決定…特殊解 \(y, y’\) と \(x\) を分離しておくことで、左辺は \(y\) について、右辺は \(x\) についての積分にできるのですね。 例題「\(\displaystyle \frac{dy}{dx} = 3x^2 y\)」 次の例題を通して、変数分離形の微分方程式を解く手順を説明します。 例題\(\displaystyle \frac{dy}{dx} = 3x^2 y\) の一般解を求め、初期条件 \(y(0) = 2\) を満たす特殊解を求めよ。 STEP.1f(y) dy/dx = g(x) の形に変形する まずは、左辺が \(y\) とその導関数 \(\displaystyle \frac{dy}{dx}\) だけ、右辺が \(x\) の項と定数項だけになるように式を変形します。 例題では、\(y\) を左辺にもってくれば変数分離形になりますね。 両辺を \(y\) で割ることになるので、\(y = 0\) の場合だけ別に考えます。 (i) \(y = 0\) のとき \(\displaystyle \frac{dy}{dx} = 0\) より、定数関数 \(y = 0\) は明らかに解である。
(ii) \(y \neq 0\) のとき 両辺を \(y\) で割ると、 \(\displaystyle \frac{1}{y} \frac{dy}{dx} = 3x^2\) STEP.2両辺を x で積分する 変数が分離できたので、両辺を \(x\) で積分します。 (ii) において、両辺を \(x\) について積分すると \(\displaystyle \int \left( \frac{1}{y} \frac{dy}{dx} \right) dx = \int 3x^2 \ dx\) \(\displaystyle \int \frac{1}{y} \ dy = \int 3x^2 \ dx\) \(\log |y| = x^3 + C’\) (\(C’\) は任意定数)
指数と対数の関係から、「\(y =\) 〜」に直せば一般解が求められます。 指数と対数の関係 \begin{align}a^p = M \iff p = \log_a M\end{align}
\(|y| = e^{x^3 + C’}\) より \(\begin{align} y = \pm e^{x^3 + C’} \\ = \pm e^{C’} e^{x^3} \end{align}\)
\(\pm e^{C’} = C\) とおくと、 一般解は \(\color{red}{y = C e^{x^3}}\) (\(C\) は任意定数) なお、(i) はこれを満たす。 合わせて読みたい![]() STEP.3初期条件から C を決定し、特殊解を求める 最後に、初期条件を代入して特殊解を求めます。 初期条件 \(y(0) = 2\) より \(C e^{0^3} = C = 2\)
よって、特殊解は \(\begin{align} \color{red}{y = 2 e^{x^3}} \end{align}\) 完了 解答
(i) \(y = 0\) のとき \(\displaystyle \frac{dy}{dx} = 0\) より、定数関数 \(y = 0\) は明らかに解である。
(ii) \(y \neq 0\) のとき 両辺を \(y\) で割ると、 \(\displaystyle \frac{1}{y} \frac{dy}{dx} = 3x^2\)
(ii) において、両辺を \(x\) について積分すると \(\displaystyle \int \left( \frac{1}{y} \frac{dy}{dx} \right) dx = \int 3x^2 \ dx\) \(\displaystyle \int \frac{1}{y} \ dy = \int 3x^2 \ dx\) \(\log |y| = x^3 + C’\) (\(C’\) は任意定数)
\(|y| = e^{x^3 + C’}\) より \(\begin{align} y = \pm e^{x^3 + C’} \\ = \pm e^{C’} e^{x^3} \end{align}\)
\(\pm e^{C’} = C\) とおくと、 一般解は \(y = C e^{x^3}\) (\(C\) は任意定数) なお、(i) はこれを満たす。
初期条件 \(y(0) = 2\) より \(C e^{0^3} = C = 2\)
よって、特殊解は \(\begin{align} y = 2 e^{x^3} \end{align}\)
答え: 一般解 \(\color{red}{y = C e^{x^3}}\)(\(C\) は任意定数) 特殊解 \(\color{red}{y = 2 e^{x^3}}\) 変数分離形に落とし込めるパターン 微分方程式の中には、変数分離形に変形できるものが多くあります。 代表的なパターンを確認しましょう。 ① \(\displaystyle \frac{dy}{dx}, f(y), g(x)\) の積や商が含まれる式変形によって左辺を \(y\) の式と \(y\) の導関数の積に、右辺を \(x\) だけの式に分離できる可能性があります。 \(\displaystyle \frac{dy}{dx} = \frac{g(x)}{f(y)}\) → \(\color{red}{\displaystyle f(y) \frac{dy}{dx} = g(x)}\) \(\displaystyle \frac{dy}{dx} = \frac{f(y)}{g(x)}\) → \(\color{red}{\displaystyle \frac{1}{f(y)} \frac{dy}{dx} = \frac{1}{g(x)}}\) \(\displaystyle \frac{dy}{dx} = f(y)g(x)\) → \(\color{red}{\displaystyle \frac{1}{f(y)} \frac{dy}{dx} = g(x)}\) \(\displaystyle g(x) \frac{dy}{dx} = f(y)\) → \(\color{red}{\displaystyle \frac{1}{f(y)} \frac{dy}{dx} = \frac{1}{g(x)}}\)
このとき、定数があっても問題ありません。 とにかく左辺に導関数 \(\displaystyle \frac{dy}{dx}\)(\(y’\))が残るように式変形を進めるのがポイントです。 (例) \(y = xy’ + 1\)\(xy’ = y − 1\)\(\displaystyle y’ = \frac{y − 1}{x}\)\(\color{red}{\displaystyle \frac{1}{y − 1} y’ = \frac{1}{x}}\) \(xy’ + y = y’ + 1\)\((x − 1)y’ = −y + 1\)\((x − 1)y’ = −(y − 1)\)\(\color{red}{\displaystyle \frac{1}{y − 1} y’ = −\frac{1}{x − 1}}\) \(y’ = 2y^2\)\(\color{red}{\displaystyle \frac{1}{y^2} y’ = 2}\)\(3\) つ目の例のように \(x\) が含まれていない場合でも、「\(\text{(定数)} = g(x)\)」ととらえると分離できますね。 ② 変数の置き換えで変数分離形になる 別の変数に置き換えることで変数分離形にできることがあります。 こちらは高校数学の中ではかなり発展的な内容なので、必要な人だけ詳しく学ぶようにしましょう。 Tips 同次形 \(\displaystyle \frac{dy}{dx} = f\left( \frac{y}{x} \right)\)同次形とは、\(x\) と \(y\) の次数がそろっており、\(\displaystyle \frac{dy}{dx}\) が \(\displaystyle \frac{y}{x}\) の関数として表せる微分方程式です。\(\displaystyle \frac{y}{x} = z\) に置き換えることで変数分離形にできます。 \(\displaystyle \frac{dy}{dx} = f(ax + by + c)\)\(\displaystyle \frac{dy}{dx}\) が \(x\) と \(y\) の一次式で表せる微分方程式も、\(ax + by + c = z\) と置き換えることで変数分離形にできます。 \(\displaystyle \frac{dy}{dx} = \frac{ax + by + c}{px + qy + r}\)\(\displaystyle \frac{dy}{dx}\) が、分母・分子ともに \(x\) と \(y\) の一次式で表せる微分方程式は、定数項 \(c\), \(r\) が消えるように変数を置き換えると、変数分離形にできます。微分方程式の計算問題 それでは、微分方程式の計算問題に挑戦しましょう。 計算問題①「\(\displaystyle \frac{dy}{dx} = \frac{5}{x}\)」 計算問題①\(\displaystyle \frac{dy}{dx} = \frac{5}{x}\) の一般解を求め、初期条件 \(y(1) = 2\) を満たす特殊解を求めよ。
これは \(\displaystyle \frac{dy}{dx} = f(x)\) の形なので、直接積分形ですね。 解答
\(\displaystyle \frac{dy}{dx} = \frac{5}{x}\) の両辺を \(x\) で積分すると、 \(\begin{align} y &= \int \frac{5}{x} \ dx \\ &= 5\log|x| + C \end{align}\) (\(C\) は任意定数)
初期条件 \(y(1) = 2\) より \(2 = 5\log|1| + C\) \(C = 2\)
よって、 \(y = 5\log|x| + 2\)
答え: 一般解 \(\color{red}{y = 5\log|x| + C}\)(\(\color{red}{C}\) は任意定数) 特殊解 \(\color{red}{y = 5\log|x| + 2}\) 計算問題②「\(\displaystyle \frac{dy}{dx} = y\)」 計算問題② \(\displaystyle \frac{dy}{dx} = y\) の一般解を求め、初期条件 \(y(−1) = 3\) を満たす特殊解を求めよ。
\(x\) がないよ?と思うかもしれません。 \(g(x) = 1\) と見ると、変数分離形として解くことができます。 解答
(i) \(y = 0\) のとき \(\displaystyle \frac{dy}{dx} = 0\) より、定数関数 \(y = 0\) は明らかに解である。
(ii) \(y \neq 0\) のとき \(\displaystyle \frac{dy}{dx} = y\) の両辺を \(y\) で割って、 \(\displaystyle \frac{1}{y} \frac{dy}{dx} = 1\)
両辺を \(x\) で積分すると、 \(\displaystyle \int \left( \frac{1}{y} \frac{dy}{dx} \right) dx = \int 1 \ dx\) \(\displaystyle \int \frac{1}{y} \ dy = \int 1 \ dx\) \(\log|y| = x + C’\) (\(C’\) は任意定数)
\(\begin{align} y &= \pm e^{x + C’} \\ &= \pm e^{C’} e^x \end{align}\)
\(\pm e^{C’} = C\) (\(C\) は任意定数)とおくと、 \(y = C e^x\)
初期条件 \(y(−1) = 3\) より \(3 = C e^{−1}\) \(C = 3e\)
よって、 \(\begin{align} y &= 3e \cdot e^x \\ &= 3 e^{x + 1} \end{align}\)
答え: 一般解 \(\color{red}{y = C e^x}\)(\(\color{red}{C}\) は任意定数) 特殊解 \(\color{red}{y = 3 e^{x + 1}}\) 計算問題③「\(\displaystyle \frac{dy}{dx} = \frac{1 − x − y}{x + y}\)」 計算問題③ 括弧内の置き換えを利用して、次の微分方程式を解け。 \(\displaystyle \frac{dy}{dx} = \frac{1 − x − y}{x + y}\) (\(x + y = z\))
置き換えによって解く問題です。 置き換え後の変数で変数分離形を作ること、積分後に元の変数に戻すことがポイントです! 解答
\(z = x + y\) とおくと、元の式は \(\displaystyle \frac{dy}{dx} = \frac{1 − z}{z}\) …① と変形できる。
ここで、\(z = x + y\) を \(x\) について微分すると、 \(\displaystyle \frac{dz}{dx} = 1 + \frac{dy}{dx}\)
①を代入して \(\displaystyle \frac{dz}{dx} = 1 + \frac{1 − z}{z} = 1 + \frac{1}{z} − 1 = \frac{1}{z}\) \(\displaystyle \frac{dz}{dx} = \frac{1}{z}\) から \(\displaystyle z \frac{dz}{dx} = 1\)
両辺を \(x\) について積分して、 \(\displaystyle \int \left( z \frac{dz}{dx} \right) dx = \int 1 \ dx\) \(\displaystyle \int z \ dz = \int 1 \ dx\) \(\displaystyle \frac{1}{2} z^2 = x + C’\)(\(C’\) は任意定数)
\(z = x + y\) に戻すと、 \(\displaystyle \frac{1}{2} (x + y)^2 = x + C’\) \((x + y)^2 = 2x + 2C’\) \(2C’ = C\) とおくと、 \((x + y)^2 = 2x + C\)
答え: \(\color{red}{(x + y)^2 = 2x + C}\) (\(\color{red}{C}\) は任意定数) 補足答えは、無理に「\(y =\) ~ 」にする必要はありません。 \(x\) と \(y\) の関係式が示せていればOKです! 【補足】微分方程式の分類 微分方程式はその特徴によって分類することができます。 ここでは主に「階数」「線形性」「常微分・偏微分」の \(3\) つの分類基準を紹介します。 分類① 階数関数を微分する回数は「階数」と呼ばれ、「一階、二階…」などと数えられます(「一次、二次…」と数えることもあります)。 最大 \(n\) 階の導関数が含まれる微分方程式を「\(n\) 階微分方程式」といいます。 (例) \(\color{salmon}{y’} = 2xy^2\) (一階微分方程式) \(\color{salmon}{y’’} − y’ = \sin x\) (二階微分方程式)階数が上がるほど計算の手間も増えるため、高校では「一階微分方程式」の問題がメインです。 補足一般に、\(n\) 階微分方程式の一般解には \(n\) 個の任意定数が含まれます。 分類② 線形性 微分方程式の次数に応じて、「線形微分方程式」と「非線形微分方程式」があります。 線形微分方程式関数とその導関数についての一次式で表される方程式。 非線形微分方程式関数とその導関数の二次以上の項も含む方程式。微分方程式の中で関数 \(y\) とその導関数 \(y’, \) \(y’’, \cdots\) を同じ変数とみたとき、一次方程式になっていれば「線形微分方程式」といえます。 (例) \(x\color{salmon}{y} + \color{salmon}{y’} = 2x^3\) (線形微分方程式) \(\color{salmon}{y’’} + 3x^3\color{salmon}{y’} = \color{salmon}{y}\) (線形微分方程式) \(2y’ + \color{skyblue}{y’y} = 0\) (非線形微分方程式) \(y’ + \color{skyblue}{y^2} = 3x\) (非線形微分方程式)線形性を確認するときは、\(y\), \(y’, \) \(y’’, \cdots\) を含まない項(\(x\) や定数だけの項)は定数項として見てくださいね! 補足線形微分方程式において、\(y\), \(y’, \) \(y’’, \cdots\) を含まない項 \(f(x)\)を「非同次項」といい、\(f(x) = 0\) のときを「同次」、\(f(x) \neq 0\) のときを「非同次」といいます(斉次・非斉次と呼ぶこともあり)。 (例) \(x\color{salmon}{y} + \color{salmon}{y’} = \color{limegreen}{2x^3}\) (線形非同次微分方程式) \(\color{salmon}{y’’} + 3x^3\color{salmon}{y’} = \color{salmon}{y}\) (線形同次微分方程式)分類③ 常微分・偏微分 関数に含まれる変数の数に応じて、「常微分方程式」と「偏微分方程式」があります。 常微分方程式一変数関数とその導関数を含む方程式。 偏微分方程式多変数関数とその偏導関数を含む方程式。偏微分とは、多変数関数(\(2\) つ以上の変数をもつ関数)で特定の変数以外を定数とみなして微分することです。 高校では偏微分を習わないので、「常微分方程式」の問題がメインです。 さまざまな微分方程式の例 上記の分類①〜③を組み合わせて、微分方程式を次のように呼び分けることができます。 (例) \(\displaystyle \frac{dy}{dx} = 2x − 3\) (一階線形非同次常微分方程式) \(y’ = 2xy^2\) (一階非線形常微分方程式) \(y’’ + 3x^3y’ = y\) (二階線形同次常微分方程式) \(\displaystyle \frac{\partial^2 u(x, t)}{\partial t^2}=c^2\frac{\partial^2 u(x, t)}{\partial x^2}\) (二階線形同次偏微分方程式)
以上で微分方程式の解説は終わりです。 微分方程式は奥が深く、高校で勉強するのはほんの入り口です。 慣れてきたら、ぜひ多くの問題にチャレンジしてみてください! |
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