アニマとアニムス

サクラです。こんにちは。

人の心は男性と女性で別なものと思われますが実のところ同じスペックを備えているのかもしれません。心理学者カール・グスタフ・ユング Carl Gustav Jung は集合的無意識の理論の一部でアニマとアニムスについて述べています。アニムス animusはラテン語の男性名詞「魂、心、勇気、意思」、アニマ animaは女性名詞「魂、空気、息、生命」に由来します。さらにこの2つの名詞はギリシア語のアネモス ἄνεμος 「風」と同じ古い由来の印欧語にたどり着くようです。このことは前述の私の友人「てつさん」から教わりました。

Jung described the animus as the unconscious masculine side of a woman, and the anima as the unconscious feminine side of a man, with each transcending the personal psyche.

ユングは、女性の無意識の男性的側面としてのアニムス、男性の無意識の女性的側面としてのアニマを個人的精神を超えているものとして描写した。

人間はどちらかの性別を持って生まれてきて、異性とは無関係に生きているように思えます。しかし人間としての全体性を担保するために精神の無意識の領域に異性の機能を備えているというのです。そしてその異性はその人をより上位の精神状態へ導きうるというのが基本的な考え方です。

アニマとアニムスにはそれぞれ4つの段階があり、その人を適切なステージへ導きます。まずアニマの各段階は以下の通りです。

男性はこのアニマの各段階に影響を受けると考えられます。一方アニムスは以下の段階があります。

女性はこのようなアニムスの各段階に影響を受けるとされます。自分の求める異性をイメージするとき自分のアニマまたはアニムスの段階が垣間見えるのではないでしょうか。アニマにせよアニムスにせよ4番目の最終段階では意識と無意識を仲裁する最上位の精神状態とされています。

ユングの著作を読んだわけではないので私がどこまで理解しているかは怪しいところですが、基本は外していないと思います。以下「てつさん」のお話を転記しておきます。

「両性具有」は、二元論におさまらないものの筆頭でしょう。「両性具有」というイメージは、古今東西の多くの哲学や文学、 芸術の中で取り上げられていますよね。 そのことを考えるとき、ぼくはとても興味深く感じます。

心理学者C.G.ユングの提唱した「アニマ／アニムス論」など、 非常に面白いですよ。ご存じかもしれませんが、「アニマ」が男性の中の女性性、 「アニムス」が女性の中の男性性を意味します。 それぞれラテン語の「魂」の女性形と男性形になっているのがしゃれているというか（笑）。

ユングの著作は、科学としての精神医学というより、彼独自の哲学思想と考えて読む分には、最高に面白いです。 山吹さんが、一時ユングにはまって研究していたので、ぼくもこんなことが言えたりするわけなんですけどね（笑）。

（中略）

ユングの「アニマ／アニムス論」の面白いところは、どんな男性の中にも女性性が、どんな女性の中にも男性性が、必ず存在すると言い切ってしまうところです。

その「内なる異性」が未熟で未分化なままにとどまっていると、無意識の中でいろいろ悪さをして、本人の足を引っぱることもあるのだそうです。

でもその「内なる異性」と心の中で対話をして、ちゃんと育ててあげると、それは自分にとっての「魂の導き手」に成長して、その人の人生を導いてくれるものにもなるというのです。

ねえ、いい話だと思いませんか？