GTX 1660 Superをレビュー:意外と中途半端の塊ではない。 您所在的位置:网站首页 1660和1060super GTX 1660 Superをレビュー:意外と中途半端の塊ではない。

GTX 1660 Superをレビュー:意外と中途半端の塊ではない。

2024-07-13 10:38| 来源: 网络整理| 查看: 265

2019.11.05 グラフィックボード / GPU やかもち(管理人)

GTX 1660 Superをレビュー:意外と中途半端の塊ではない。 Twitter246 Facebook はてブ9 LINE Pocket18

「GTX 1660 Super」は、1660と1660 Tiの中間に位置するなかなかに中途半端なポジションのグラフィックボードです。しかし、大事なのはゲーム性能。1660より10ドル高いだけで、性能の伸びがそれ以上であれば存在価値は見いだせます。では、Super化した1660を実際に検証です。

この記事の目次

Toggle

Sponsored Link 「GTX 1660 Super」のスペックと概要 GTX 1660 Superのスペックを解説GPUGTX 1660 SuperGTX 1660GTX 1660 TiGTX 1070ダイGTX 1660 Super(ダイ画像)GTX 1660 Tiのダイ画像世代TuringTuringTuringPascalプロセス12nm製造 : TSMC12nm製造 : TSMC12nm製造 : TSMC16nm製造 : TSMCトランジスタ数66億66億66億72億ダイサイズ284 mm2284 mm2284 mm2314 mm2シェーダー数CPUのコア数に相当1408140815361920TMU数Texture Mapping Unitのこと888896120ROP数Render Output Unitのこと48484864演算ユニット数22222415Tensorコア数機械学習向けの特化コア––––RTコア数レイトレ用の特化コア––––クロック周波数1530 MHz1530 MHz1500 MHz1506 MHzブーストクロック1785 MHz1785 MHz1770 MHz1683 MHzVRAM容量6 GB6 GB6 GB8 GBVRAM規格GDDR6GDDR5GDDR6GDDR5VRAMバス192 bit192 bit192 bit256 bitVRAM帯域幅336.0 GB/s192.1 GB/s288.0 GB/s256.3 GB/s理論性能(FP32)5.027 TFLOPS5.027 TFLOPS5.437 TFLOPS6.463 TFLOPSTDP125 W120 W120 W150 W補助電源8 pin8 pin8 pin8 pinMSRP$ 229$ 219$ 279$ 379参考価格最安Top5の平均価格31560 円25900 円30680 円45620 円

GTX 1660 Superのスペックを、価格の近いグラボと比較してみました。見て分かる通り、GTX 1660 Superは今までのSuperシリーズと違って、基本的なスペックはほとんど変更されていません。

唯一アップグレードされたのが、使用されているVRAMの規格です。GTX 1660では従来のPascal世代で使われていたGDDR5を使用していたのに対し、今回のSuper版でやっとGDDR6に格上げされました。

VRAMの規格をアップグレードしただけなので、スペックはほとんど変化なし。消費電力の目安になるTDPが5 Wだけ増え、希望小売価格は10ドルの値上げにとどまりました。

しかし、国内の販売価格はGTX 1660(無印)が2.5~2.7万円から購入できる一方、GTX 1660 Superは少なくとも3万円は必要です。価格差は約5000円(2割近く)に達するため、Super版には6000円の価格差に説得力を持たせるだけの「性能差」が求められます。

Super化でVRAMはGDDR6に GDDR6とGDDR5の違い

VRAM(ビデオメモリ)の規格がGDDR5からGDDR6に格上げされると何が変わるのか。アッサリとした言い方なら「GDDR6はGDDR5より速い。」です。

GTX 1660のGDDR5なら、帯域幅は8 Gbpsで1秒あたり192.1 GBです。GTX 1660 SuperのGDDR6は、帯域幅が75%多い14 Gbpsになり、1秒あたり336 GBの帯域幅に拡張されています。

もし、GTX 1660のスペックに対してVRAMの帯域幅がボトルネックになっていた場合、高速なGDDR6になったことでボトルネックが解消されてゲーム性能がさらに改善する可能性はありそうです。

加えて、GDDR6規格のVRAMはオーバークロック耐性が高い傾向もあるため、実際のゲーム中のクロック周波数(実効クロック周波数)が向上して性能アップを果たす可能性もあるかもしれません。

しかしどれも可能性の話であって、VRAMがやや高速化したくらいでグラフィックボードの性能がアップするかどうかは、実際にベンチマークやゲーミングを試してみないことには何とも言えないところです。

まとめ:価格差に見合った性能差が「カギ」

GTX 1660 Superは、GTX 1660と比較して基本的なスペックは何一つ変わっていません。VRAMが遅いGDDR5から、高速なGDDR6にアップグレードされただけです。それだけの変更でありながら、価格設定は10ドル引き上げられました。

国内の販売価格は10ドルどころか約5000円になります。

GTX 1660 Tiより速いVRAMGTX 1660と約5000円の価格差消費電力はわずかに上昇シェーダー数など基本スペックの改善なし

GTX 1660 Superは少なくとも、約5000円の価格差を納得させるだけの「性能差」が必須です。GTX 1660は約2.5万円、GTX 1660 Tiは約3万円で、GTX 1660 Superも同様に3万円は掛かります。

GTX 1660より多少性能が良いだけでは話にならず、GTX 1660 Tiに僅差で並ぶくらいの性能差を見せなければならない…非常に厳しい立場です。

やかもちただでさえ中途半端な存在なのに、価格が上位モデルのGTX 1660 Tiとほぼ同じという状況。戦況は芳しくないですね。「GTX 1660 Super」の性能を検証テスト環境 GTX 1660 Superのテスト環境テスト環境「ちもろぐ専用ベンチ機」CPUCore i9 9900KCPUクーラーASSASSIN III140 mm x2の大型空冷マザーボードASRock Z390 Phantom Gaming 6メモリDDR4-2666 8GB x2使用メモリ「G.Skill FlareX C14」グラフィックボードGTX 1660 SuperSSDSATA 500GB使用SSD「Samsung 860 EVO」SATA 2TB使用SSD「Micron 1100」電源ユニット1200 W(80+ Platnium)使用モデル「Toughpower iRGB PLUS」OSWindows 10 Pro 64bit検証時のバージョンは「1903」ドライバNVIDIA 441.08ディスプレイ3840 x 2160@60 Hz使用モデル「Acer ET430Kbmiiqppx」

GTX 1660 Superの性能を検証するテストPCのスペックです。

現状もっともボトルネックが生じづらい、ゲーミング最強のCPU「Core i9 9900K」を軸に、適当なパーツを組み合わせています。メモリはごく標準的なDDR4-2666を合計で16 GBです。

グラフィックドライバ(NVIDIA GeForce Driver)は、GTX 1660 Superをサポートするバージョン「441.08」を使用しました。

用意したグラボ GTX 1660 Superをレビュー GeForce GTX 1660 SUPER AMPZOTAC / ブーストクロック : 1845 MHz / ファン : デュアル内排気 / 厚み : 2スロット(41 mm) / TDP : 125 W Amazonで探す TSUKUMO

今回の検証で使っていくGTX 1660 Superは、ZOTAC製の「GeForce GTX 1660 SUPER AMP」を用意しました(型番はZT-T16620D-10M)。5%ポイント還元中のドスパラで購入したので、価格は約31300円とほぼ最安値に近いです。

最安値となると品質を心配するかもしれませんが、ZOTACのAMPシリーズはいわゆるオーバークロックモデル。似た価格帯のGTX 1660 Superのブーストクロックは1785 ~ 1830 MHzが多いのに、ZOTACのAMPはなんと1845 MHzに設定されています。

GTX 1660 Superをレビュー

パワフルなオーバークロック設定を施しておきながら、全長21.7 cmのコンパクトなボードデザインが大きなメリットです。冷却ファンは「IceStorm 2.0」と名付けられた、90 mm径のファンを2つ搭載。

GPUチップから熱を受け取る受熱ベースプレートは銅製で、ベースプレートから熱をヒートシンクに運ぶヒートパイプは、銅製の6 mm径を3本接続しています。最安値に近いモデルなのに、冷却設計は非常にハイレベルです。

GTX 1660 Superをレビュー

天面にはバックプレートが取り付けられています。アルミニウム製ではなくスチール製で、バックプレートと基板の間にサーマルパッドなどの熱伝導材は挟まれていないため、あくまでもカードの変形を抑えるための補助的な役割だけを果たします。

GTX 1660 Superをレビュー

厚みは41 mmで、2スロット占有です。とてもコンパクトで薄型なデザインに仕上げられており、ほとんどのPCケースで干渉せずに取り付けが可能だと思われます。補助電源コネクタが「8ピン」なのは注意してください。

GTX 1660 Superをレビュー

映像出力端子はDisplay Port 1.4が3つ、HDMI 2.0bが1つで合計4つあります。

GTX 1660 Superと比較するグラボ GK-GTX1070Ti-E8GB/WHITE玄人志向 / ブーストクロック : 1683 MHz / ファン : デュアル内排気 / 厚み : 2スロット(43 mm) / TDP : 180 W Amazonで探す GK-GTX1070-E8GB/WHITE玄人志向 / ブーストクロック : 1784 MHz / ファン : デュアル内排気 / 厚み : 2スロット(43 mm) / TDP : 150 W Amazonで探す GeForce GTX 1660 Ti Gaming X 6GMSI / ブーストクロック : 1875 MHz / ファン : デュアル内排気 / 厚み : 2スロット(46 mm) / TDP : 120 W TSUKUMO GG-GTX1660-E6GB/DF玄人志向 / ブーストクロック : 1800 MHz / ファン : デュアル内排気 / 厚み : 2スロット(39 mm) / TDP : 120 W Amazonで探す TSUKUMO GeForce GTX 1060 GAMING X 6GMSI製 / Twin Frozr VIファン / ブースト時 : 1809 MHz Amazonで探す TSUKUMO

GTX 1660 Superと性能比較を行うグラフィックボードは、以上の5枚です。

同じGeForce 16シリーズに位置づけられる、GTX 1660とGTX 1660 Tiに加え、中古価格で競合することになるGTX 1070とGTX 1070 Tiの2枚。そして、一応は先代にあたるGTX 1060 6GBも検証することにしました。

果たしてGTX 1660 Superは価格差に見合うだけのパフォーマンスを発揮できるのかどうか、検証バトルの始まりです。

ゲーミング性能:GTX 1660 Tiに追いつく勢い3DMark FireStrike3DMark FireStrike1920 x 1080 / Graphics ScoreGTX 1660 Super16707GTX 1660 Ti16860GTX 166013790GTX 1070 Ti18611GTX 107018418GTX 1060 6GB12878

DirectX11ベースのGPUベンチマーク「FireStrike」で基本的な性能をテスト。GTX 1660 Superのスコアは意外にも伸びて約16700点に達しました。GTX 1660 Tiとほとんど変わらないスコアで、正直なところ驚いてます。

3DMark TimeSpy3DMark TimeSpy Graphics Score3DMark TimeSpy1920 x 1080 / Graphics ScoreGTX 1660 Super6269GTX 1660 Ti6434GTX 16605389GTX 1070 Ti6607GTX 10706240GTX 1060 6GB4296

DirectX12ベースの「TimeSpy」でも同様にGTX 1660 Superのスコアは大幅に伸びており、GTX 1660 Tiよりわずか3%低いスコアです。VRAMを高速化するだけでこれほど性能が伸びるとは、恐れ入りました。

【グラボの性能】ベンチマーク比較まとめ表

他のグラフィックボードとベンチマークスコアの比較をしたい方は、↑こちらのグラボ性能まとめ表も参考にどうぞ。

FF14 : 漆黒のヴィランズ「FF14:漆黒の追従者」ベンチマークFF14:漆黒のヴィランズ1920 x 1080 / 最高品質GTX 1660 Super111.1 fpsGTX 1660 Ti112.2 fpsGTX 166094.7 fpsGTX 1070 Ti119.2 fpsGTX 1070116.8 fpsGTX 1060 6GB90.7 fps

FF14:漆黒のヴィランズ(フルHD)では、GTX 1660から約17%も性能を伸ばしてGTX 1660 Tiにあと少しで追いつきそうな勢いです。

なお、今回のレビューからFF14の平均フレームレートはクライアント側のログファイルから読み取る方法に変更しました。シーン切り替え時の読み込み中のデータが平均値から除外されるため、より精度の高いデータになっています。「FF14:漆黒の追従者」ベンチマークFF14:漆黒のヴィランズ2560 x 1440 / 最高品質GTX 1660 Super72.3 fpsGTX 1660 Ti74.4 fpsGTX 166060.1 fpsGTX 1070 Ti82.9 fpsGTX 107078.6 fpsGTX 1060 6GB56.9 fps

解像度をWQHDに引き上げても性能差はほとんど変わらず、GTX 1660 Tiのすぐ後ろにつけています。

FINAL FANTASY 15Final Fantasy XV(Windows版):ベンチマークFINAL FANTASY XV : Benchmark1920 x 1080 / 高品質GTX 1660 Super69.3 fpsGTX 1660 Ti71.2 fpsGTX 166058.1 fpsGTX 1070 Ti72.0 fpsGTX 107070.0 fpsGTX 1060 6GB51.3 fps

「FF15」のベンチマークでは、Super化した1660は更に19%も性能を向上させてGTX 1660 Tiに急接近しています。

Final Fantasy XV(Windows版):ベンチマークFINAL FANTASY XV : Benchmark2560 x 1440 / 高品質GTX 1660 Super48.1 fpsGTX 1660 Ti49.8 fpsGTX 166039.9 fpsGTX 1070 Ti52.1 fpsGTX 107049.8 fpsGTX 1060 6GB35.7 fps

WQHDに解像度を引き上げても傾向はそれほど変わりません。GTX 1660 SuperはGTX 1660 Tiに追いつきそうな性能です。

Apex LegendsApex LegendsApex Legends1920 x 1080 / 最高設定GTX 1660 Super108.3 fpsGTX 1660 Ti112.5 fpsGTX 166094.9 fpsGTX 1070 Ti109.1 fpsGTX 1070100.9 fpsGTX 1060 6GB68.8 fps

Apex LegendsはTuring世代のグラボと相性がいいため、GTX 1660 Superや1660 Tiは、GTX 1070や1070 Tiを上回る性能を見せました。

Apex LegendsApex Legends2560 x 1440 / 最高設定GTX 1660 Super77.6 fpsGTX 1660 Ti82.1 fpsGTX 166068.5 fpsGTX 1070 Ti79.7 fpsGTX 107072.7 fpsGTX 1060 6GB49.4 fps

WQHDになってもTuring世代が強い傾向は同じで、GTX 1660 SuperはGTX 1070 Tiとほとんど同じ性能です。

CS:GOCSGO(Counter Strike : Global Offensive)Counter Strike : Global Offensive1920 x 1080 / 最高設定GTX 1660 Super263.6 fpsGTX 1660 Ti270.4 fpsGTX 1660266.0 fpsGTX 1070 Ti234.6 fpsGTX 1070267.7 fpsGTX 1060 6GB257.3 fps

CSGOはどのグラフィックボードでも、出せる性能は飽和しています。

CSGO(Counter Strike : Global Offensive)Counter Strike : Global Offensive2560 x 1440 / 最高設定GTX 1660 Super243.9 fpsGTX 1660 Ti246.8 fpsGTX 1660225.3 fpsGTX 1070 Ti205.2 fpsGTX 1070254.1 fpsGTX 1060 6GB220.6 fps

WQHDになると性能差が若干出ますが、平均200 fpsを軽く超えているので実用上はまったく問題ありません。

Call of Duty : Black Ops IVCall of Duty : Black Ops IVCall of Duty : Black Ops IV1920 x 1080 / 最高設定GTX 1660 Super122.3 fpsGTX 1660 Ti128.6 fpsGTX 166099.4 fpsGTX 1070 Ti122.3 fpsGTX 1070120.5 fpsGTX 1060 6GB85.5 fps

Call of Duty : Black Ops IVでは、GTX 1660と比較してなんと20%も性能が改善しています。GTX 1660 Tiには追いつかないものの、GTX 1070 Tiとまったく同じ性能を発揮します。

Call of Duty : Black Ops IVCall of Duty : Black Ops IV2560 x 1440 / 最高設定GTX 1660 Super72.8 fpsGTX 1660 Ti76.9 fpsGTX 166059.9 fpsGTX 1070 Ti53.0 fpsGTX 107069.0 fpsGTX 1060 6GB49.9 fps

WQHDになると更に性能差は開いて、GTX 1070 TiやGTX 1070を明確に打ち負かしました。

Rainbow Six SiegeRainbow Six SiegeRainbow Six Siege 1920 x 1080 / 最高設定GTX 1660 Super139.8 fpsGTX 1660 Ti144.4 fpsGTX 1660123.4 fpsGTX 1070 Ti137.9 fpsGTX 1070131.5 fpsGTX 1060 6GB95.7 fps

レインボーシックスシージの付属ベンチマークでは、GTX 1660 Superが2番手です。

Rainbow Six SiegeRainbow Six Siege 2560 x 1440 / 最高設定GTX 1660 Super86.8 fpsGTX 1660 Ti89.1 fpsGTX 166076.5 fpsGTX 1070 Ti88.0 fpsGTX 107083.0 fpsGTX 1060 6GB59.9 fps

WQHDでは性能差が縮小しますが、GTX 1660 SuperはGTX 1070 Tiとおおむね同じ性能でした。

Fortnite : Battle RoyaleFortnite : Battle Royale1920 x 1080 / エピック設定GTX 1660 Super114.5 fpsGTX 1660 Ti115.6 fpsGTX 166092.0 fpsGTX 1070 Ti116.5 fpsGTX 1070116.4 fpsGTX 1060 6GB82.6 fps

フォートナイトはプレイグラウンドモードでプレイし、ミスティ・メドウズにて計測を行います。結果、GTX 1660 SuperはGTX 1660 Tiとほとんど同じ性能でした。

Fortnite : Battle Royale2560 x 1440 / エピック設定GTX 1660 Super73.1 fpsGTX 1660 Ti73.9 fpsGTX 166059.4 fpsGTX 1070 Ti75.4 fpsGTX 107070.4 fpsGTX 1060 6GB51.7 fps

WQHDでも全体的な傾向は同じです。GTX 1660 SuperはGTX 1660 Tiに並んでしまいます。

OverwatchOverwatchOverwatch 1920 x 1080 / エピック設定(100%)GTX 1660 Super150.2 fpsGTX 1660 Ti155.9 fpsGTX 1660126.4 fpsGTX 1070 Ti178.8 fpsGTX 1070171.7 fpsGTX 1060 6GB121.3 fps

オーバーウォッチでは、GTX 1660 SuperはGTX 1660より約19%も高い性能を記録し、GTX 1660 Tiにあと少しというところまで来ました。

OverwatchOverwatch 2560 x 1440 / エピック設定(100%)GTX 1660 Super99.6 fpsGTX 1660 Ti104.1 fpsGTX 166084.3 fpsGTX 1070 Ti123.2 fpsGTX 1070116.6 fpsGTX 1060 6GB81.9 fps

WQHDに引き上げても、GTX 1660 Superの位置は変わりません。

PUBGPUBG(PLAYERUNKNOWN'S BATTLEGROUNDS)PUBG1920 x 1080 / ウルトラ設定GTX 1660 Super97.1 fpsGTX 1660 Ti99.0 fpsGTX 166083.8 fpsGTX 1070 Ti119.5 fpsGTX 1070120.1 fpsGTX 1060 6GB93.2 fps

PUBGではGTX 1660 SuperとGTX 1660 Tiの性能差はわずかなものです。

PUBG(PLAYERUNKNOWN'S BATTLEGROUNDS)PUBG2560 x 1440 / ウルトラ設定GTX 1660 Super67.0 fpsGTX 1660 Ti69.4 fpsGTX 166058.0 fpsGTX 1070 Ti83.2 fpsGTX 107082.7 fpsGTX 1060 6GB59.8 fps

WQHDでも結果は変わりません。

Assassin Creed OdysseyアサシンクリードオデッセイAssassin Creed Odyssey 1920 x 1080 / 最高設定GTX 1660 Super51.0 fpsGTX 1660 Ti54.0 fpsGTX 166047.0 fpsGTX 1070 Ti50.0 fpsGTX 107049.0 fpsGTX 1060 6GB40.0 fps

非常に重たいアサシンクリードオデッセイでは、シェーダー数が多いGTX 1660 Tiが健闘しています。さすがにVRAMが速いだけでは追いつけないようです。

アサシンクリードオデッセイAssassin Creed Odyssey 2560 x 1440 / 最高設定GTX 1660 Super42.0 fpsGTX 1660 Ti43.0 fpsGTX 166035.0 fpsGTX 1070 Ti40.0 fpsGTX 107040.0 fpsGTX 1060 6GB30.0 fps

WQHDでは若干性能差が縮まりますが、GTX 1660 Tiには追いつきません。

ARK Survival EvolveARK Survival Evolve 1920 x 1080 / 最高設定GTX 1660 Super40.5 fpsGTX 1660 Ti41.5 fpsGTX 166035.7 fpsGTX 1070 Ti47.8 fpsGTX 107044.7 fpsGTX 1060 6GB31.9 fps

超重量級のゲーム、ARK Survival EvolveではGTX 1660 SuperとGTX 1660 Tiの性能が近いです。しかし、どのグラフィックボードも平均60 fpsは超えられませんでした。

ARK Survival Evolve 2560 x 1440 / 最高設定GTX 1660 Super27.3 fpsGTX 1660 Ti28.1 fpsGTX 166024.4 fpsGTX 1070 Ti32.7 fpsGTX 107029.8 fpsGTX 1060 6GB21.6 fps

WQHDに引き上げると傾向はおおむね同じですが、平均60 fpsどころか30 fpsすら厳しい状況です。

Deus Ex : Mankind DividedDeus Ex: Mankind DividedDeus Ex : Mankind Divided 1920 x 1080 / ウルトラ設定GTX 1660 Super73.5 fpsGTX 1660 Ti75.1 fpsGTX 166051.1 fpsGTX 1070 Ti77.8 fpsGTX 107074.2 fpsGTX 1060 6GB53.0 fps

DXMDでは、GTX 1660 SuperはGTX 1660 Tiに迫る性能です。

Deus Ex: Mankind DividedDeus Ex : Mankind Divided 2560 x 1440 / ウルトラ設定GTX 1660 Super50.0 fpsGTX 1660 Ti51.7 fpsGTX 166039.5 fpsGTX 1070 Ti53.7 fpsGTX 107051.0 fpsGTX 1060 6GB36.7 fps

WQHDでも傾向はそれほど変わりません。

Grand Theft Auto VGrand Theft Auto VGrand Theft Auto V1920 x 1080 / 最高設定(MSAA x2)GTX 1660 Super92.8 fpsGTX 1660 Ti94.5 fpsGTX 166081.5 fpsGTX 1070 Ti92.4 fpsGTX 107094.0 fpsGTX 1060 6GB73.0 fps

Grand Theft Auto VはフルHDだと、平均100 fpsに近づくにつれて性能が飽和します。GTX 1660 Superはほぼ飽和するところまで性能を伸ばしています。

Grand Theft Auto VGrand Theft Auto V2560 x 1440 / 最高設定(MSAA x2)GTX 1660 Super70.1 fpsGTX 1660 Ti70.5 fpsGTX 166057.5 fpsGTX 1070 Ti71.6 fpsGTX 107070.5 fpsGTX 1060 6GB52.5 fps

WQHDになるとパフォーマンスの差が現れやすいですが、GTX 1660 Superと競合するグラボでは平均70 fps前後が限界のようです。

NieR : AutomataNieR : AutomataNieR : Automata 1920 x 1080 / 最高設定GTX 1660 Super58.8 fpsGTX 1660 Ti58.2 fpsGTX 166058.2 fpsGTX 1070 Ti57.5 fpsGTX 107058.3 fpsGTX 1060 6GB47.9 fps

ニーアオートマタでは、ほぼ上限に近い性能で動作します。

NieR : AutomataNieR : Automata 2560 x 1440 / 最高設定GTX 1660 Super47.6 fpsGTX 1660 Ti49.4 fpsGTX 166040.4 fpsGTX 1070 Ti44.7 fpsGTX 107042.9 fpsGTX 1060 6GB30.0 fps

WQHDでは平均59 fps前後を維持できなくなりますが、GTX 1660 SuperはGTX 1070 Tiを超えるパフォーマンスを示しました。

※NieR : Automataはゲーム側で最大60 fpsに上限が設けられています。よって平均59 fps前後なら問題ありません。

Shadow of the Tomb RaiderShadow of the Tomb RaiderShadow of the Tomb Raider 1920 x 1080 / 最高設定(SMAA / DX12)GTX 1660 Super72.0 fpsGTX 1660 Ti74.0 fpsGTX 166062.0 fpsGTX 1070 Ti73.0 fpsGTX 107072.0 fpsGTX 1060 6GB53.0 fps

トゥームレイダーでは、GTX 1660 SuperはGTX 1660より約16%高い性能です。

Shadow of the Tomb RaiderShadow of the Tomb Raider 2560 x 1440 / 最高設定(SMAA / DX12)GTX 1660 Super52.0 fpsGTX 1660 Ti54.0 fpsGTX 166043.0 fpsGTX 1070 Ti52.0 fpsGTX 107049.0 fpsGTX 1060 6GB36.0 fps

WQHDでは性能差はさらに開き、約21%もGTX 1660 Superの方がGTX 1660より高い性能でした。

Watch Dogs 2WATCH DOGS 2Watch Dogs 2 1920 x 1080 / 最大設定GTX 1660 Super75.6 fpsGTX 1660 Ti74.2 fpsGTX 166065.2 fpsGTX 1070 Ti82.6 fpsGTX 107084.4 fpsGTX 1060 6GB67.5 fps

Watch Dogs 2ではGTX 1660 Superが、GTX 1660 Tiを僅差で上回るパフォーマンスです。

WATCH DOGS 2Watch Dogs 2 2560 x 1440 / 最大設定GTX 1660 Super60.8 fpsGTX 1660 Ti60.6 fpsGTX 166051.6 fpsGTX 1070 Ti68.6 fpsGTX 107067.2 fpsGTX 1060 6GB51.6 fps

WQHDになると、GTX 1660 SuperとGTX 1660 Tiはほぼ同じ性能に。

Witcher 3The Witcher 3 : Wild HuntWitcher 3 1920 x 1080 / 最高設定 + HairWorks x4GTX 1660 Super71.1 fpsGTX 1660 Ti73.7 fpsGTX 166062.2 fpsGTX 1070 Ti72.4 fpsGTX 107071.7 fpsGTX 1060 6GB51.2 fps

Witcher 3ではGTX 1660 Superは、GTX 1070などと並ぶ性能になりました。

The Witcher 3 : Wild HuntWitcher 3 2560 x 1440 / 最高設定 + HairWorks x4GTX 1660 Super52.2 fpsGTX 1660 Ti54.5 fpsGTX 166045.1 fpsGTX 1070 Ti56.0 fpsGTX 107054.4 fpsGTX 1060 6GB38.7 fps

WQHDでは、GTX 1660 SuperはGTX 1070より少し低いパフォーマンスに落ち着きます。

モンスターハンターワールドモンスターハンターワールドMonster Hunter World1920 x 1080 / 最高設定GTX 1660 Super60.9 fpsGTX 1660 Ti62.9 fpsGTX 166052.7 fpsGTX 1070 Ti64.8 fpsGTX 107061.7 fpsGTX 1060 6GB43.5 fps

モンスターハンターワールドでは、GTX 1660 SuperはGTX 1660でクリアできなかった平均60 fpsを達成。モンハンするなら最低限欲しいグラボは、GTX 1660 TiからGTX 1660 Superに置き換わりました。

モンスターハンターワールドMonster Hunter World2560 x 1440 / 最高設定GTX 1660 Super38.7 fpsGTX 1660 Ti40.0 fpsGTX 166033.6 fpsGTX 1070 Ti42.4 fpsGTX 107040.5 fpsGTX 1060 6GB28.2 fps

WQHDに引き上げても傾向は変わらず、GTX 1660 SuperはGTX 1660 Tiに近い性能です。ただし平均60 fpsは遠いですね。

黒い砂漠黒い砂漠(リマスター品質)黒い砂漠 1920 x 1080 / リマスター品質GTX 1660 Super83.5 fpsGTX 1660 Ti85.8 fpsGTX 166073.1 fpsGTX 1070 Ti87.5 fpsGTX 107084.5 fpsGTX 1060 6GB61.3 fps

無料MMORPG「黒い砂漠」のリマスター品質では、GTX 1660 Superは無印版より約14%高いパフォーマンスです。

黒い砂漠(ウルトラ品質)黒い砂漠1920 x 1080 / ウルトラ品質GTX 1660 Super26.3 fpsGTX 1660 Ti26.6 fpsGTX 166021.1 fpsGTX 1070 Ti30.9 fpsGTX 107028.4 fpsGTX 1060 6GB19.4 fps

リマスター品質より遥かに重たいウルトラ品質では、GTX 1660 SuperとGTX 1660 Tiはほとんど変わらない性能になります。

黒い砂漠(リマスター品質)黒い砂漠 2560 x 1440 / リマスター品質GTX 1660 Super56.6 fpsGTX 1660 Ti59.0 fpsGTX 166048.4 fpsGTX 1070 Ti64.1 fpsGTX 107058.7 fpsGTX 1060 6GB41.3 fps

WQHDのリマスター品質も検証します。GTX 1660 Superはあと一歩60 fpsに届きませんが、GTX 1660より約17%も高くなりました。

黒い砂漠(ウルトラ品質)黒い砂漠2560 x 1440 / ウルトラ品質GTX 1660 Super16.9 fpsGTX 1660 Ti21.5 fpsGTX 166013.6 fpsGTX 1070 Ti20.1 fpsGTX 107018.4 fpsGTX 1060 6GB12.3 fps

WQHDのウルトラ品質は残念ながら、60~70番台のグラボでは到底ムリです。

平均パフォーマンスGTX 1660 Superの平均パフォーマンスGTX 1660 Super1920 x 1080 / 平均パフォーマンスGTX 1660 Super88.5 fpsGTX 1660 Ti90.7 fpsGTX 166075.6 fpsGTX 1070 Ti93.4 fpsGTX 107091.2 fpsGTX 1060 6GB67.3 fps

フルHDゲーミングの平均パフォーマンスは、GTX 1660を約17%も上回り、上位モデルのGTX 1660 TiやGTX 1070に対してたったの3%しか変わらないパフォーマンスです。

GTX 1660 Superは、約5000円(2割近い)の価格差に見合っただけの「性能差」を見事に示すことに成功しました。と同時に、GDDR5ではスピード不足という事実も明らかになりました。想像以上にVRAMの帯域幅は重要です。

GTX 1660 Superの平均パフォーマンスGTX 1660 Super 2560 x 1440 / 平均パフォーマンスGTX 1660 Super60.8 fpsGTX 1660 Ti62.8 fpsGTX 166051.4 fpsGTX 1070 Ti64.6 fpsGTX 107062.6 fpsGTX 1060 6GB45.1 fps

WQHDゲーミングの平均パフォーマンスでは、GTX 1660を約18%上回り、上位のGTX 1660 TiとGTX 1070に対して約3%低いパフォーマンスです。傾向としてはフルHDとほとんど同じと言っていいでしょう。

よってフルHDとWQHDともに、GTX 1660 Superは無印版に対して2割近い性能アップを実現しており、値段の差を説明するのに十分説得力のある「性能差」を示します。期待していなかった分、良い意味で裏切られました。

※平均パフォーマンスは、「CSGO」と「黒い砂漠(ウルトラ品質)」を除いた平均値を求めています。

クリエイティブ性能:配信性能は1660を圧倒する

ゲーミング性能の次は、クリエイティブ性能について検証します。GPUレンダリングの定番「Blender」に加え、OpenCL系の「LuxMark」。それとOpenGL系の「SPECviewperf 13」や、OBSによる実況配信の検証も行います。

GPUレンダリングBlender(Cycles Benchmark BMW)Blender 2.79.7Cycles benchmark「BMW」GTX 1660 Super107 秒GTX 1660 Ti113 秒GTX 1660114 秒GTX 1070 Ti97 秒GTX 1070111 秒GTX 1060 6GB159 秒

Blenderの公式サイトで無料配布されているCycles Render向けのデモファイル「BMW」を読み込んで、GPUのみ使用する設定に切り替えてから、レンダリングを行います。描画に掛かった時間が短いほど高性能です。

GTX 1660 Superのレンダリング時間は、GTX 1070やGTX 1660 Tiより少し短く済みました。シェーダーが4割も多いGTX 1070より速く処理できることから、シェーダーの多さだけでなく、VRAMの帯域幅の重要性が伺えますね。

やかもちにわかに信じがたい結果だったので、1660 Tiと1660は追加で2回テストして最速値を採用していますが、それでも1660 Superが速い結果に(困惑)。LuxMark 3.1(LuxBall HDR)LuxMark 3.1LuxBall HDR(ポリゴン数 : 21.7万)GTX 1660 Super16813GTX 1660 Ti16143GTX 166014493GTX 1070 Ti16868GTX 107017400GTX 1060 6GB12355

LuxMarkはレンダリングソフト「LuxRender」のパフォーマンスを評価できるベンチマークソフト。さきほどのCycles Renderと違って、「OpenCL」を使ってテストが実行されます。

GTX 1660 SuperはGTX 1660 Tiより速く、GTX 1070 Tiに並んでしまうスコアになりました。

LuxMark 3.1(Neumann TLM-102 Special Edition)LuxMark 3.1Neumann TLM-102(ポリゴン数 : 176.9万)GTX 1660 Super11275GTX 1660 Ti10962GTX 16609505GTX 1070 Ti10234GTX 107010177GTX 1060 6GB7083

更に重たい「Neumann」になると、GTX 1660 Superがトップの位置につけました。

LuxMark 3.1(Hotel Lobby)LuxMark 3.1Hotel Lobby(ポリゴン数 : 497.3万)GTX 1660 Super3909GTX 1660 Ti3910GTX 16603606GTX 1070 Ti4412GTX 10703977GTX 1060 6GB2735

もっと重たい「Hotel Lobby」では、GTX 1070などに追い抜かれ、GTX 1660 Tiとほぼ同じスコアに。

3DCG / 3DCAD(OpenGL描画処理)SPECviewperf 13(3ds Max)SPECviewperf 133ds Max(3dsmax-06)GTX 1660 Super147.35GTX 1660 Ti162.34GTX 1660129.13GTX 1070 Ti127.83GTX 1070158.25GTX 1060 6GB128.38

3ds Maxにおけるパフォーマンスは、GTX 1660とGTX 1660 Tiのちょうど中間です。

SPECviewperf 13(Maya)SPECviewperf 13Maya(maya-05)GTX 1660 Super201.52GTX 1660 Ti217.09GTX 1660177.22GTX 1070 Ti241.01GTX 1070228.60GTX 1060 6GB166.44

Mayaにおいても、3ds Maxとおおむね同じような傾向です。

SPECviewperf 13(Solidworks)SPECviewperf 13Solidworks(sw-04)GTX 1660 Super83.65GTX 1660 Ti84.31GTX 166077.21GTX 1070 Ti88.39GTX 107079.09GTX 1060 6GB69.72

Solidworksでは差が縮まり、GTX 1660 Tiとほぼ同じスコアになりました。

OBSでゲーム実況配信(NVEncの性能) OBSでゲーム実況配信(NVEnc)OBSの設定※画像はクリックで拡大しますOBSでゲーム実況配信(NVEncの設定)OBSでゲーム実況配信(NVEncの設定)OBSでゲーム実況配信(NVEncの設定)

NVIDIAのグラフィックボードに搭載されている「NVEnc」を使うことで、非常に負荷が重たいことで知られるゲーム実況配信を、CPUと比較して遥かに少ない負荷で実行できるようになります。

特に最新のTuring世代では、NVEncが進化してCPUでエンコードする場合と比較してもまったく劣らないほどにまで画質が改善されたとか。では、FF14(紅蓮のリベレーター)でリアルタイムに配信と録画をテストです。

エンコーダはTuring世代に対応した「NVIDIA NVENC H.264(new)」。ビットレートを6000(CBR)に、使用したプリセットは「Quality」、ゲーム中のフレームレート制限は144 fpsまたは60 fpsです。

配信中のドロップフレーム率全3000フレームに対するドロップフレーム数GPU平均fps144 fps制限60 fps制限GTX 1660 Super100.9 fps16.2%0.9%GTX 1660 Ti102.0 fps10.8%1.1%GTX 166080.5 fps83.1%6.2%GTX 1070 Ti111.2 fps3.9%0.1%GTX 1070107.7 fps1.8%0.2%GTX 1060 6GB79.1 fps16.7%4.2%

テスト結果をまとめました。

結果から分かることは1つです。GTX 1660 Superは、VRAMが単にGDDR6に格上げされただけのグラボですが、録画配信におけるパフォーマンスは比較にならないほど飛躍的な進化を遂げています。

特にフレームレートを144 fpsに制限したときの配信性能は、GTX 1660が83.1%もドロップするのに対し、GTX 1660 Superは16.2%にまで抑えられています。VRAMの高速化がスムーズな配信に与える影響は極めて大きいです。

GTX 1660 Superの熱と消費電力ゲーミング時の実効クロック GTX 1660 Superの実効クロック周波数

「FF14:漆黒のヴィランズ」ベンチマークを実行中に、GPUコアクロックを記録してグラフ化しました。

GTX 1660 Super(出荷設定):1925 MHzGTX 1660 Super(手動OC):1998 MHzGTX 1660(出荷設定):1899 MHz

出荷設定(メーカー側のオーバークロックが施された状態)では、GPUクロックは最大で1995 MHzに達し、平均値は1925 MHzでした。GTX 1660と比較して26 MHz(約1.3%)実効クロックが高くなっています。

MSI Afterburnerを使って手動オーバークロックを施すと、GPUクロックは平均1998 MHzで動作しました。常に2 GHz近いクロックで動作しており、GTX 1660より若干ながらオーバークロック耐性は改善した感覚です。

グラボの温度をチェック GTX 1660 SuperのGPUコア温度(比較)

FF14ベンチマークを実行中に、HWiNFOを使ってGPUコア温度を計測します。なお、グラフィックボードの温度はオリファンモデルの出来によって完全に左右されるため、各GPUの比較は参考程度に見てください。

GPU温度(最大値)

GTX 1660 Super65 ℃GTX 1660 Ti60 ℃GTX 166068 ℃GTX 1070 Ti69 ℃GTX 107070 ℃GTX 1060 6GB59 ℃

ZOTAC AMPは全長わずか21.7 cm、厚み2スロットのコンパクトなデザインながら、冷却性能はかなり優秀です。GPU温度は最大65℃に収まっていて、運用上の問題はまったくありません。オーバークロックの余地も十分にありそうです。

GTX 1660 Superのファンノイズ(動作音)

ファンの動作音はピーク時に43.6 dBAでした※。静音というわけではなく、割と普通な動作音です。コンパクトなボード設計で、100 W前後の熱を最大65℃に抑えているわけですから、多少のファンノイズは仕方がないですね。

それにZOTAC AMPは最安値に近い価格のグラボです。最安値に近いグラボなのに、ブーストクロックは非常に高く設定され、普通の動作音で65℃まで抑えてくれる高い冷却性能。コストパフォーマンスはとても優秀です。

GeForce GTX 1660 SUPER AMPZOTAC / ブーストクロック : 1845 MHz / ファン : デュアル内排気 / 厚み : 2スロット(41 mm) / TDP : 125 W Amazonで探す TSUKUMO

※ファンノイズの計測は、バラック状態のグラフィックボードから30 cmの距離をとり、FF14ベンチマークを実行中に行います。実際の運用ではPCケース内になるため、動作音は更に小さくなります。

消費電力を実測してチェック

電力ロガー機能の付いた電源ユニットを2つ使って、グラフィックボードの消費電力を実測します。CPUを1つの電源ユニットで給電し、その他のパーツは2つ目の電源ユニットで給電します。

検証の後、マザーボードからグラフィックボードを外した状態でベンチマークを実行して消費電力を計測し、求められた計測値を引き算してグラフィックボード単体の消費電力を求めました。

GTX 1660 Superの消費電力(フルHD)

FF14ベンチマーク(フルHD)を実行中に計測した結果です。

消費電力(平均値)

GTX 1660 Super110.9 WGTX 1660 Ti108.4 WGTX 166094.5 WGTX 1070 Ti145.8 WGTX 1070141.0 WGTX 1060 6GB101.6 W

ベンチマーク中の消費電力を平均しました。GTX 1660 Superの消費電力は約111 Wで、GTX 1660 Tiとほぼ同じでした。TDPでは5 Wしか変わらないのに、実際の消費電力は15 W近くも増えてしまっています。

GTX 1660 Tiに迫る性能を発揮するものの、消費電力ではやや劣っていることになります。ただし、GTX 1070やGTX 1070 Tiよりは遥かに少ない消費電力です。

GTX 1660 Superの消費電力(WQHD)

FF14ベンチマークをWQHD画質で実行して、消費電力を計測します。フルHDからWQHDに引き上げ、GPU負荷率を上げることで消費電力がどう変化するのかをチェックする目的です。

消費電力(平均値)

GTX 1660 Super112.6 WGTX 1660 Ti110.6 WGTX 166098.5 WGTX 1070 Ti158.0 WGTX 1070152.5 WGTX 1060 6GB107.7 W

GTX 1070とGTX 1070 Tiは更に消費電力が増加しましたが、GTX 1660 Superはほとんど変わらない消費電力でした。というわけで、おおむねGTX 1660 Tiをわずかに上回る消費電力ですが、TDPの仕様内には収まっているので良しとしましょう。

ワットパフォーマンスはほぼ同じ

ワットパフォーマンス(FF14 – フルHD)

GTX 1660 Super1.00 fpsGTX 1660 Ti1.04 fpsGTX 16601.00 fpsGTX 1070 Ti0.82 fpsGTX 10700.83 fpsGTX 1060 6GB0.89 fps

フルHD時のワットパフォーマンス(消費電力1 Wあたりの平均フレームレート)は、GTX 1660と全く同じです。GTX 1070 Tiと比較すると、約20%も優れたワットパフォーマンスになります。

ワットパフォーマンス(FF14 – WQHD)

GTX 1660 Super0.64 fpsGTX 1660 Ti0.67 fpsGTX 16600.61 fpsGTX 1070 Ti0.52 fpsGTX 10700.52 fpsGTX 1060 6GB0.53 fps

WQHD時のワットパフォーマンスも同様に計算します。GTX 1660 SuperはGTX 1660よりワットパフォーマンスが改善し、GTX 1070 Tiなどと比較すると約23~25%も省エネになっています。

GTX 1660 Superのオーバークロック検証手動オーバークロックを試す GTX 1660 Superを手動オーバークロック

MSI Afterburnerを用いて、GPUクロックと消費電力を追加する基本的な手動オーバークロックを検証しました。MSI Afterburnerに入力したOC設定は以下の通りです。

コア電圧(Core Voltage):出荷状態のまま電力制限(Power Limit):+5%温度制限(Temp Limit):83℃コアクロック(Core Clock):+100 MHzメモリクロック(Memory Clock):+750 MHzファン設定:出荷状態のまま

内容としては、消費電力を5%追加して、ブーストクロックを1845 MHzから1945 MHzに引き上げています。今回検証に使っているZOTAC AMPはすでにオーバークロックされているため、伸びしろはそれほど多くないはずです。

しかし実際にやってみると、+100 MHzの設定がすんなりと通ってしまいました。

性能の変化(FF14 – WQHD)

出荷設定72.3 fps手動OC76.5 fps

手動オーバークロックによって性能は約6%アップし、GTX 1660 Tiを超えられるパフォーマンスに。

GTX 1660 Superの消費電力(オーバークロック)

消費電力は約111 Wから、約118 Wに増加しました。消費電力は約6%増えただけで性能の伸びと一致するので、ワットパフォーマンスは出荷設定とほぼ同じです。

GTX 1660 SuperのGPUコア温度(オーバークロック)

グラフィックボードの温度は最大65℃だったのが、最大67℃に増加。ちょっと消費電力が増えたくらいでは、温度への影響はそれほど大きくありません。

設定出荷設定手動OC実効クロック1925 MHz1998 MHzGPU温度65℃67℃消費電力110.8 W118.2 W性能72.3 fps76.5 fps

VRAMがGDDR6になったことで、手動オーバークロックが少し素直になった感覚です。実効クロックを2 GHz前後に留める程度のオーバークロックなら、ワットパフォーマンスもほとんど悪化しません。

最初から多少オーバークロックが施されたオーバークロックモデルを選んで、そこから更に自分でオーバークロックを加えることで、GTX 1660 Tiに対して下剋上を狙うと美味しいです。

まとめ:意外とGTX 1660より魅力的です「GTX 1660 Super」のデメリットと弱点GTX 1660 Tiよりわずかにコスパが悪い消費電力はちょっと増えた「中途半端」と言われがちなポジション

GTX 1660 Superは、無印版と比較して単にVRAMがGDDR6に更新されただけのグラボです。そのため、筆者も含めて多くのユーザーから「出す必要あるのか?」「中途半端すぎるポジション」など、ネガティブな印象を抱かれています。

確かに、現時点では希望小売価格よりも割高な値段で売り出されているため、コスパはGTX 1660 Tiよりわずかに悪いです。ワットパフォーマンスは変わらないとはいえ、消費電力そのものは無印版より増えています。

しかし、これらはあくまでも現時点に基づいた評価です。実際の値段は10ドル高いだけなので、国内の販売価格が落ち着いて1000~2000円しか変わらない状況になれば、中途半端になるのはGTX 1660の方です。

そもそもSuperシリーズ自体が、既存のラインナップを置き換える「実質的な値下げ」なので、Super版と比較して無印版が中途半端な立場になってしまうのは、ごく自然な流れだと思います。

「GTX 1660 Super」のメリットと強みGTX 1660 Tiに迫るパフォーマンスGTX 1660より遥かに優れた配信性能「GDDR6」の格上げされたVRAM小型なデュアルファンでも冷える2 GHz前後まで行くオーバークロック耐性GTX 1660と大差ないワットパフォーマンス

Twitterで「中途半端の塊」などと言ってしまったが、ここで発言撤回しておきます。それだけ期待していなかった分、実際に検証してGTX 1660 Superの良さが明らかになるにつれて、完全に評価が一変してしまいました。

第1に、ゲーム性能は上位モデルのGTX 1660 TiやGTX 1070に匹敵します。まさかVRAMをGDDR6にするだけで性能が2割近くも伸びるとは、まったく予想外です。

次にスゴイのがOBSを使ったゲーム実況配信です。GTX 1660だと、144 fps制限で配信をすると8割はコマ落ちしました。一方、GTX 1660 Superは2割強までコマ落ちを抑えられるようになっています。

ハッキリ言って桁違いの配信性能です。OBSでNVEncで配信しつつ、ゲーミングモニターも同時に活用したいゲーマーさんは、今後GTX 1660を選択肢に入れる必要はありません。

平均1 fpsあたりの価格(コスパ)

GTX 1660 Super356.8 円GTX 1660 Ti338.1 円GTX 1660342.5 円GTX 1070 Ti575.1 円GTX 1070500.0 円GTX 1060 6GB452.9 円

新品価格で計算した平均1 fpsあたりの価格(単純なコスパ)は、残念ながら既存のラインナップに対してわずかに悪いです。

ただし、NVIDIAの希望小売価格は239ドルで、10ドルしか差がありません。国内価格はまだ割高なものの、GTX 1660と同様に落ち着けば、GeForce 16シリーズの中でもっともコスパに優れたグラボになります。

GTX 1660 Superのレビューまとめ

というわけで、GTX 1660 Superのレビュー評価は「A+」ランクで決まりです。GTX 1660よりたった10ドル高いだけで、GTX 1660 Tiに匹敵する性能、GTX 1660より遥かに優れたゲーム配信性能、高いオーバークロック耐性などなど。

得られるメリットは値段の違いよりずっと多いです。ほんとは「S」ランクにしてもいいくらいのグラボですが、現状は国内価格が割高なので「A+」にしておきます。

本来なら1000~2000円くらいの差額になるところが、約5000円はさすがに強気過ぎです。6000円も差があると、新品で買う場合はGTX 1660が悩ましいし、中古で買うならGTX 1070 Tiが魅力的になってしまいます。

最安値が2.7万円から、そこそこのOCモデルが3万円前後に落ち着いてくれれば最高です。

やかもちGTX 1660 Superは「欠点のないGTX 1660」でした。価格差が小さくなれば、GTX 1660の存在価値は消滅してしまうでしょう。

以上「GTX 1660 Superをレビュー:意外と中途半端の塊ではない。」でした。

RTX 2060 Superをレビュー:ゲーミングモニターに最高の1枚

RTX 2070 Superをレビュー:3割安くGTX 1080 Tiに迫る性能

GTX 1660 Superを入手する

GTX 1660 Superを搭載するグラフィックボードは、現在2.8~3.6万円の価格帯で入手できます。ほとんどはシングルファン、またはデュアルファンモデルが占め、3.6万円を超えるとトリプルファンモデルが登場します。

GTX 1660 Superをレビュー GeForce GTX 1660 SUPER AMPZOTAC / ブーストクロック : 1845 MHz / ファン : デュアル内排気 / 厚み : 2スロット(41 mm) / TDP : 125 W Amazonで探す TSUKUMO

その中で特におすすめは、今回のレビューで使用した「GeForce GTX 1660 SUPER AMP」です。コンパクトでそこそこ冷えて高性能、ポリゴン面のようなゴツゴツとしたデザインもクールな雰囲気ですごく良いです。

GTX 1660 Superを搭載するBTO Legion T550i(i7 10700 + GTX 1660 Super)Lenovo / CPU : Core i7 10700 / メモリ : DDR4-2933 8GB x2 / グラボ : GTX 1660 Super / SSD : 256GB(NVMe) / 無線LAN : Wi-Fi 6(802.11ax) Lenovo直販

GTX 1660 Superを搭載するBTOでおすすめは、2020年5月に発売された「Legion T550i」です。「i7 10700 + GTX 1660 Super」で、価格は約12万円(税込み・送料込み)。

国内大手BTOと比較して2~4万円も安価ながら、120 mmサイズのサイドフロー型クーラーやWestern Digital製NVMe SSDを搭載するなど、低価格に見合わないマトモなパーツ構成が大きな魅力。コスパがすごすぎて採算とれてるのか心配になります。

Legion T550iを徹底解説レビュー:性能と中身の紹介、パーツ増設もガイド

Sponsored Link シェア! Twitter246 Facebook はてブ9 LINE Pocket18 feedlyグラフィックボード / GPUの最新記事2024.05.07 MSI RTX 4070 Ti SUPER 16G GAMING X SLIM White レビュー:白色で静かに冷える薄型OCモデル2024.05.05 RTX 4070 Superをベンチマーク:RTX 4070とどっちがいいか性能比較レビュー【GTX 1070 Tiも比較】2024.05.02 RTX 4080 Superをベンチマーク:RX 7900 XTXとどっちがいいか性能比較レビュー2024.04.30 RTX 4070 Ti Superをベンチマーク:4070 Tiとどっちがいいか性能比較レビュー2024.04.02 【Stable Diffusion】AIイラストにおすすめなグラボをガチで検証【GPU別の生成速度】グラフィックボード / GPU

BTOGPUグラフィックボード実機レビュー自作PC



【本文地址】

公司简介

联系我们

今日新闻

    推荐新闻

    专题文章
      CopyRight 2018-2019 实验室设备网 版权所有